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教員の副業はどこまでOK?兼業の許可基準・投資・執筆をFPが解説

教員の副業はどこまでOK?兼業の許可基準・投資・執筆をFPが解説
たく先生
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こんにちは。ミチプラスWORK運営者のたく先生です。

「世間では副業解禁の波が広がっているけれど教員も副業できるのか」「新NISAや株式投資、不動産投資は公務員の副業禁止規定に違反しないだろうか」「教育書の執筆や休日の地域クラブ指導で謝礼をもらうにはどうすればいいのか」と疑問に感じていませんか。物価高や将来への不安から収入の柱を増やしたいと考える先生は非常に増えています。

私自身も教鞭を執りながら2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)として多くの教員の資産形成やキャリア相談を受けてきましたが、教員の副業・兼業ルールは「法律上の建て前」と「実際の運用基準」が明確に分かれています。正しい知識を持たずにアルバイトなどを始めてしまうと懲戒処分の対象になりますが、許可不要の安全な資産運用や、教育公務員特例法に基づき堂々と許可を得て収入を得る方法は数多く存在します。この記事では、公務員法による副業の基本制限から許可不要の投資基準、執筆・講演の兼業承認、バレる税務の仕組みと確定申告まで、現役FP教員の視点から分かりやすく完全解説します。

記事のポイント
  • 地方公務員法第38条と教育公務員特例法第17条による兼業の基本構造
  • 許可申請不要で100%合法に取り組める新NISAや株式投資の注意点
  • 教科書執筆や講演および部活動地域移行に伴う指導員の兼業許可基準
  • 年間20万円超の確定申告と住民税の特別徴収で職場にバレるメカニズム

教員の副業における許可基準と合法な範囲

公立学校の教員は地方公務員であるため、一般企業のような自由な副業は制限されています。しかし、法律の条文を正しく読み解くと「何が禁止されていて、何が認められているのか」の境界線がくっきりと見えてきます。まずは基本的な法規の仕組みから整理しましょう。

地方公務員法と教特法による兼業の基本制限

地方公務員法と教特法による兼業の基本制限
図1: 地方公務員法第38条(原則禁止)と教育公務員特例法第17条(特例兼業)の法規構造

公立学校教員の副業を制限している根拠法は、主に総務省が所管する地方公務員法第38条(営利企業への従事等の制限)です。公務員は「任命権者(教育委員会)の許可を受けなければ、営利企業の役員に就任したり、自ら営利企業を営んだり、報酬を得て事業や事務に従事してはならない」と厳格に定められています。これに加えて第35条の「職務専念義務」や第33条の「信用失墜行為の禁止」が課されています。

しかし、学校教員には一般の公務員にはない強力な法的例外が存在します。それが文部科学省関連の教育公務員特例法(教特法)第17条(兼職兼業の特例)です。教特法第17条では、「教育に関する他の職務に従事し、又は教育に関する事業若しくは事務に従事することが本務の遂行に支障がないと認める場合は、給料を受け、又は受けないで従事できる」と明記されています。つまり、教員は「教育や学術、公益に関わる活動であれば、教育委員会の許可を得て堂々と報酬を受け取ることができる」という法的な特例が認められているのです。

教員の兼業制限の二層構造

・地方公務員法第38条: 営利企業への従事・無許可の労務提供は原則禁止
・教育公務員特例法第17条: 教育・学術に関する事業であれば許可を得て兼業可能
・資産運用・自己資産管理: 株式投資や新NISA等は副業に当たらず許可不要

許可不要で取り組める新NISAや株式投資

許可不要で取り組める新NISAや株式投資
図2: 許可不要で自由にできる新NISA・株式投資・投資信託による長期資産形成フロー

「新NISAや株式投資で配当金や売却益を得ることは副業違反になるのか」と心配する声をよく耳にしますが、結論から言うと一切の申請や許可は不要で、100%合法に行うことができます。株式投資、投資信託、新NISA、iDeCo、債券、暗号資産などの資産運用は、個人の自己資産を管理・保全する行為であり、労働を提供して対価を得る「営利企業への従事(副業)」には該当しないためです。

ただし、教員が資産運用を行う際には守るべき重要なマナーとルールがあります。勤務時間中に株価チャートをチェックしたりスマホで売買注文を出したりする行為は「職務専念義務違反」として懲戒処分の対象になります。また、日中に頻繁な売買を繰り返すデイトレードは精神的な負担も大きく授業に支障をきたしかねません。教員にとって最も安全で理にかなっているのは、「教員のiDeCoと新NISA活用術」でも解説しているような、毎月自動で世界中の株式へ積み立てる長期・分散インデックス投資です。これなら本業に100%集中しながら堅実に資産を増やせます。

たく先生
たく先生

新NISAや投資信託は公務員の副業制限とは全く無関係です。毎月の給与から自動積立を設定しておけば、学校に申請することなく安心して資産形成ができますよ。

不動産投資や太陽光発電の許可基準と制限

不動産投資や太陽光発電の許可基準と制限
図3: 不動産投資(5棟10室未満・年間賃料500万基準)と屋根上太陽光発電(10kW未満)の運用ルール

アパート経営やマンションの賃貸経営(不動産投資)、自宅の屋根上太陽光発電による売電収入も、一定の範囲内であれば「許可申請不要」で行うことができます。公務員の不動産賃貸については、人事院規則14-8の運用通知に準じた「小規模基準」が全国の教育委員会で適用されています。

具体的には、戸建て住宅なら「5棟未満」、区分マンションやアパートなら「10室未満(5棟10室基準)」であり、かつ年間の賃料収入の合計が「500万円未満」であれば、自営(営利事業)とはみなされず許可不要で家賃収入を受け取れます。また、太陽光発電設備も定格出力が「10kW未満(住宅用余剰売電)」であれば許可は不要です。ただし、物件の清掃や入居者募集、家賃回収などの実務を自分で行う(自主管理)と職務専念義務に抵触するため、「管理業務を管理会社へ全面委託すること」が絶対条件となります。なお、相続等で基準(10室以上など)を超える場合は、事前に教育委員会へ「自営兼業承認申請書」を提出して許可を得れば合法的に継続できます。

執筆活動や講演など教育公務員の特例兼業

執筆活動や講演など教育公務員の特例兼業
図4: 教科書・参考書の執筆や研修会講演など教育公務員特例法第17条に基づく兼業承認

教育公務員特例法第17条の恩恵を最も直接的に受けられるのが、「書籍の執筆・出版」や「講演・セミナー講師」です。自身の専門教科の指導法や教材研究、教育実践の成果を社会に還元する活動は、教育委員会からも前向きに認められるケースが非常に多い分野です。

具体的には、学習参考書や教科書の執筆、教育専門誌への寄稿、教育系単行本の商業出版に伴う原稿料や印税収入が該当します。自身の授業実践や教科指導のノウハウをまとめた書籍は、教育界全体の発展に寄与する公益性の高い活動として、各自治体の教育委員会でも積極的に兼業許可が認められる傾向にあります。

また、教育委員会主催の教員研修会やPTA向けの教育講演会、他校での研究授業講師、大学・短期大学での非常勤講師(教職課程の講義など)を務めて謝金を受け取ることも可能です。これらの活動を行う際は、出版社や主催者からの公式依頼状を添えて、校長経由で教育委員会に「兼職兼業許可申請書」を事前に提出します。勤務時間外や休日に原稿執筆を進めるか、平日の講演であれば年次有給休暇や職務専念義務免除(職免)の手続きを取ることで、何の後ろめたさもなく堂々と正当な報酬を受け取ることができます。

部活動の地域移行に伴う指導員の兼業報酬

部活動の地域移行に伴う指導員の兼業報酬
図5: 部活動地域移行に伴う休日地域クラブ指導員と文部科学省兼業ガイドライン

近年、学校現場で最もホットな兼業の話題が「休日の部活動の地域移行」に伴う地域クラブ活動の指導員です。文部科学省は教員の働き方改革を進めるため、休日の部活動を地域のスポーツ・文化クラブへ段階的に移行する方針を打ち出しています。

これに伴い文科省は、「公立学校の教師等が本人の希望により休日に地域のクラブ指導員として兼職兼業を行う場合のガイドライン」を各自治体に正式通知しました。教員が地域のスポーツクラブや文化団体、総合型地域スポーツクラブ等と個人で指導委託契約を結び、休日に指導を行うことで、自治体や地域クラブから正式に指導謝金・報酬を受け取ることが可能になっています。

これまでは「部活動手当(特殊勤務手当)」として1日わずか数千円の定額手当で長時間拘束されていた休日の部活動指導が、教特法第17条に基づく正式な兼業許可を得ることで、指導時間に応じた適正な報酬(時給制や日当制)を得られる仕組みへと大きく前進しています。ただし、平日の本務労働と合算して過重労働にならないよう、自治体ごとに月間の指導時間上限などのガイドラインが定められています。地域の受け皿団体の募集要項や勤務先自治体の最新基準をぜひチェックしてみましょう。

懲戒処分の対象となる禁止副業の具体例

懲戒処分の対象となる禁止副業の具体例
図6: アルバイト・塾講師・フードデリバリー・せどり転売など懲戒処分の対象となる禁止副業

教育委員会の許可が原則として下りず、隠れて行って発覚した場合に地方公務員法違反として懲戒処分(減給・戒告・停職など)の対象となるNG副業についても明確に把握しておく必要があります。

禁止される副業の種類禁止される理由・法的根拠主な懲戒処分のリスク
アルバイト・パート(飲食店等)営利企業への労務提供・職務専念義務違反減給・戒告(給料カット)
学習塾の講師・家庭教師公教育の信頼失墜・生徒指導との利益相反減給1/10(数ヶ月)
フードデリバリー配達員営利企業従事・配達事故リスク・信用失墜戒告・減給
せどり・転売ビジネス反復継続的な営利売買事業(古物営業法抵触)停職・減給
無許可のアフィリエイト・YouTube営利目的の広告収入・デジタルコンテンツ販売減給・戒告

特に「フリマアプリでのせどり転売」や「無許可の動画収益化」は、軽い気持ちで始めてしまい匿名でも税金や通報から発覚して処分される教員が毎年後を絶ちません。公務員の身分を危険に晒すような禁止副業には絶対に手を出さないよう注意してください。

教員の副業を安全に行う税金対策と注意点

合法な兼業や資産運用で収入を得る場合、避けて通れないのが「税金の手続き」と「職場への発覚リスク対策」です。FPの実務知識を踏まえて、知っておくべき税金ルールを詳しく解説します。

年間20万円超の副収入で必要な確定申告

年間20万円超の副収入で必要な確定申告
図7: 雑所得20万円ルールと確定申告・住民税申告の税務手続き

副業や兼業で収入を得た際、最も誤解されやすいのが「雑所得の20万円ルール」です。「年間の副業収入が20万円以下なら申告しなくていいから誰にもバレない」と思い込んでいる方が非常に多いのですが、これは税法上の重大な落とし穴です。

国税庁のルール上、給与所得者(教員)が給与以外の所得(収入から必要経費を引いた金額)が年間20万円を超える場合は、翌年2月16日〜3月15日に「所得税の確定申告」が必須となります。原稿料や講演謝金、不動産所得などがこれに当たります。詳しい確定申告の書き方や控除の活用法については「教員の確定申告ガイド」でも解説していますが、経費の領収書を正しく保管しておくことで課税所得を圧縮できます。そして何より重要なのは、所得が20万円以下であっても「市区町村への住民税申告」は1円から法律上の義務であるという点です。

確定申告20万円ルールの真実

・所得税(国税): 年間の副業所得が20万円以下なら確定申告は不要
・住民税(地方税): 20万円以下免除の規定はなく、1円でも所得があれば役場への申告が必須
・無申告のリスク: 住民税申告を怠ると後から延滞税や追徴課税が発生する

職場にバレる主な原因と住民税の普通徴収

職場にバレる主な原因と住民税の普通徴収
図8: 住民税特別徴収決定通知書から副業が職場に発覚するメカニズムと普通徴収の限界

教員の副業が学校や教育委員会に発覚する最大の原因は、SNSの特定や密告を除けば、ほぼ100%が「住民税の特別徴収税額決定通知書」です。

教員の住民税は毎月の給与から天引き(特別徴収)されています。副業の確定申告を行うと、市区町村は本業の教員給与と副業所得を合算して住民税額を計算し、毎年5月〜6月に学校・教育委員会の給与担当者へ「特別徴収税額の決定通知書」を送付します。「教員の給与明細の見方」でも解説した通り、給与担当者が通知書を見た際、「本校の給与支給額に対して住民税が不自然に高い」「主たる給与以外の所得区分に金額が記載されている」ことから、副業の存在が即座に露見してしまいます。

確定申告書の第二表で「住民税の徴収方法:自分で納付(普通徴収)」を選択すれば、原稿料や不動産所得など一部の雑所得については副業分の納付書を自宅宛てに分離できる場合があります。しかし、アルバイトやパート等の「給与所得」は地方税法上、主たる給与支払先での一括特別徴収が義務付けられているため普通徴収への分離は絶対に不可能です。また、自治体の事務処理ミスで本業に合算されてしまう事故も多発しています。隠れて危険な副業をするのではなく、事前に堂々と兼業許可を得るか、許可不要の新NISA等に専念することが唯一の安全策です。

事前承認を得るための兼業許可申請の手順

事前承認を得るための兼業許可申請の手順
図9: 管理職への事前相談から教育委員会への兼業承認申請書提出・承認までの3ステップ

執筆活動、講演、大学講師、地域クラブ指導員など、教育公務員特例法第17条に基づく兼業を行う場合の具体的な申請手順は、以下のシンプルな3ステップで進めます。

ステップ1は「依頼主からの公式依頼状・企画書の取得」です。出版社や学会、自治体、地域クラブ等から「執筆依頼書」「講演依頼書」「指導員委嘱状」を正式に取り寄せ、従事日時、場所、報酬額、活動内容が明確に記載された企画書を用意します。

ステップ2は「管理職(校長・教頭)への事前相談と書類提出」です。本務の授業や校務分掌に一切支障がないことや、平日従事の場合は年次有給休暇や職免を取得する計画を丁寧に説明します。その上で、学校備え付けの「兼職兼業許可申請書」に依頼状を添えて提出します。ステップ3は「教育委員会の審査と承認書の受取」です。教育委員会の審査を経て正式な承認書(指令書)が交付されれば、公認の活動として堂々と報酬を受け取ることができます。教育委員会の審査には通常2〜4週間程度かかるため、活動開始の1ヶ月前には必ず管理職へ相談を開始しましょう。

専門資格を取得して執筆や講演に繋げる方法

専門資格の取得と執筆・講演による合法な教員兼業の展開
図10: 専門資格の取得と執筆・講演による合法な教員兼業の展開

教育公務員特例法第17条に基づく「教育に関する兼職兼業(執筆・講演・研修講師など)」で安定した副収入や謝金を得るためには、教員としての指導力に加えて、客観的な「専門性」を証明する資格の取得が極めて有効です。

特に親和性が高いのが、「FP(ファイナンシャル・プランナー)」や「日商簿記」などの実務資格です。教員がお金やキャリア教育の専門知識を持つことで、教科書の執筆協力や教育雑誌への寄稿、PTAや教員研修でのマネー講座講師など、教育委員会から兼業許可が下りやすい公的な案件の依頼が自然と舞い込むようになります。

また、FPや簿記の知識は、兼業だけでなく自分自身の家計防衛や新NISA・確定申告の実務にも直結するため、「勉強した時間が100%自分の一生の財産になる」という絶大なメリットがあります。

多忙な教員が資格を取得する際は、独学で何百時間も遠回りするよりも、スキマ時間で効率よく学べる通信講座を活用するのが賢明です。まずは無料の資料請求でカリキュラムや合格体験記を確認し、将来の執筆・兼業活動への第一歩を踏み出してみましょう。

教員のビジネスリテラシー向上!副業・コンサル・経営知識の最短学習ルート

ルールを守って安全に教員の副業を始めよう

ルールを守って安全に教員の副業を始めよう
図11: 法律とルールを守り安心して本業と資産形成を両立する笑顔の未来

教員の副業は、地方公務員法による厳しい原則制限がある一方で、新NISAや小規模不動産といった許可不要の資産形成、そして教育公務員特例法第17条による執筆・講演・地域指導員などの公認ルートがしっかりと用意されています。

リスクの高い無許可アルバイトやせどり転売に手を出すのではなく、まずは法的に100%安全な新NISAやiDeCoでの資産運用から堅実にスタートし、自身の専門性や教育経験を活かした執筆や講演、地域クラブ指導にチャレンジしていくのが最も賢明で持続可能な選択です。

また、将来の生涯賃金や退職金の受取額を「教員の退職金早見表」で把握し、子育て世代であれば「教員の産休・育休手当と手取り早見表」でライフイベントの支出に備えておくことで、マネープランの全体像がより強固なものになります。さらに、自身のスキルを活かして民間企業へのキャリアチェンジを視野に入れる場合は「教員の転職エージェントおすすめ比較」も参考にしながら、公務員法規とルールを正しく守って豊かで安心な教員人生を歩んでいきましょう。

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AI活用・資産形成を実践する国語教師
指導歴20年以上の現役私立高校教師(古典専門)。 「先生の仕事をAIで半減させ、生まれた『余白』で人生を豊かにする」がモットー。 GeminiやiPadを駆使した「残業ゼロ」の仕事術と、浮いた時間で取得したFP2級・簿記3級の知識を活かし、教師のキャリアと資産防衛策を発信中。 妻と娘2人の4人家族。趣味は資産運用とブログ執筆。
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